油絵具を手練りしてみる

2014.04.14.Mon
市販されてるチューブ油絵具は普通のものだと顔料に体質顔料、乾性油、蜜蝋、シッカチフなどが加えられており、サックリした質感で、プリマ描きなど印象派っぽい絵を目指して作られています。で、グレーズ技法のような古典技法にはこの蜜蝋や体質顔料(油を添加すると透明になる)がじゃまになったりする(オイルで薄めると色がなくなってしまう等)とのことです。で、現在はホルベインだとヴェルネだか油一だか、クサカベだとミノーだかギルドだかの体質顔料が全くorほとんど入っていない油絵具が市販されています。しかしそういう油絵具は例えば300円で買える20mlチューブのイエローオーカーが800円とか2000円とかしてとても高価なので、手練りを考えることになります。

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ということで顔料を買っていました。ホルベインとクサカベとがありますが、前者は量が多いのでお試しということで後者。世界堂通販で1個200~400円くらい。カドミウムレッドみたいな毒物もあります。

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練り板用の大理石です。
ホルベインやらクサカベやらの絵画用大理石練り板だと2万とかするんで、パン用の1500円のやつw

練り棒はやはり絵画用だと4000~1万くらいするんで、とりあえずダイソーで厚底のコップを使ってみる。
練り棒もガラス製ということで、面が密着するなら差異はないんではなかろうかと予想してみた。強化ガラスと普通のガラスで磨り潰しの差異があるかもしれない。あとは前者は重いんで力が加わる差かな?
あくまでトライアンドエラーということで。

(結果)
練り合わせてジュースのキャップの内側にこすりつけて、ラップを密着させて冷蔵庫で保存した。
既に練って2ヶ月位経ってるけど、ラップを密着させたら硬化する気配はないです。
油絵具は熟成期間がとても重要で、ブランドによっては年単位で熟成させたりするらしいですが、手練りは早く使わないと固まるので無理、と絵具材料のサイトにはあったのですが、この調子だと半年は熟成できるような気がする。
でもぶっちゃけ使用してみた感じでは熟成の意義はよくわからなかったです。

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とろっとしてるのが手練りのやつで二つ折りパレットだと垂れますw

中央画像手前中央の赤が手練りのカドミウムレッド。その左はチューブのバーミリオン。
手練りのカドミウムレッドはバーミリオンとそっくりな色になりました。元々カドミウムレッドはバーミリオンの代替として作られたということで、その所以がわかります。チューブのカドミウムレッドはもっと濃い色でした(クサカベの場合)。チューブを手に入れたのは10年前なのでもしかして色調の仕様改変があったのかもしれないけど。
カドミウムレッドは独特の金属臭がして好きです(毒物だけど)。

最近の油絵具は早く乾燥するように作られてるそうで、パレットに載せて2,3日経ったら表面が固まってしまうってのはよくあるんですが、手練りだとカドミウム系はパレット上でもなかなか固まらなくてとても経済的。1ヶ月位経ってるけど固まってない(一応パレットにラップして保存はしてますが)。
逆にバーントアンバーやバーントシェンナといった土系の絵具はすぐ固まる。今回リンシードオイルではなくてスタンドオイルで練ったんですがそのせいもあるかも。でもイエローオーカーはなかなか固まらない不思議。
あと、アリザリンレーキやフタロシアニングリーンといった有機顔料は顔料の径が小さくて吸油量が多くて、練るのがかなり大変だった。。バーントシェンナも顔料がサラサラしてて練るのがやたら大変。
逆にカドミウム系の絵具やイエローオーカーやランプブラックとかはナイフで擦るようにするだけで楽に練れる感じでした。青系や緑系は普段あんまり使わないからまだ調査中ですが、練りにくさはなかったです。でも多分フタロシアニンブルーは練るの大変だとおもう。

(総括)
ということで、カドミウム系、イエローオーカー、ランプブラックあたりはもはや市販のを買う必要がなくなりました。
練るのが簡単で、パレットでも固まりにくいから(ただロウが入ってないから垂れる)。
ただ、茶系特にバーントシェンナは練るのがやたら大変&パレットですぐ固まるからチューブのほうが楽だとおもう。
あとレーキ系、有機顔料系も前述の理由で、練るのが大変だからチューブでもいいかも(でもこっちは練るのは大変だけどパレット上ですぐ固まるという程でもない)。

ということで今後油一だとかミノーで揃えるとしたら茶系絵具(特にバーントシェンナ)。他は手練りor普通の油絵具でいいと思った。あとはカドミウムレッドディープとかパープルの顔料がほしい。

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